サツキツツジと皐月(さつき)

国内一の株数を誇る

サツキツツジ サツキツツジは、ツツジ科に属する常緑樹。冬期に紫茶色に色を変えるその葉は代表的なツツジ類よりも小さく、 刈込んだ時に美しい輪郭を作ることができる。開花時期も他種より若干遅く、5月末から6月にかけて漏斗状の花を咲かせる。古来谷川沿いに自生し、増水時に 水をかぶっても折損しにくいように、樹形は立ち上がらず這うように低く発達してきた。復元力も強く、植え込みや生垣の下植えに最適で、現に、国内一の株数 を誇っている。
名称の由来は、そのまま「5月(さつき)に咲くツツジ」だから「サツキツツジ」。「皐月」は古語で「耕作」を意味する「さ」の月の意で、「神に捧げる稲」を表す漢字「皐」が当てられている。なお、ここでいうのは太陰暦の皐月で、現在の太陽暦では6月にあたる。
ちなみに、純粋な太陰暦は月の満ち欠けで計算するため1年が354日しかなく、年ごとに季節がズレていってしまう。このため、後に中国で閏月(うるうづ き)を設けて調整した太陰太陽暦が作られた。これが今でいう旧暦である。昨今の温暖化のせいか徐々に繰り上がり始めたサツキの開花時期が、新暦の皐月(5 月)に戻りつつあるのも、面白い。