第7回 草刈り(2)

草刈り2手押し(ここではロータリーモアの事)は、エンジンによってナタの様な刃を回転させ、草を刈る機械です。文字通り手で押す物と、エンジン動力を利用した自 走式の物があります。
手で押すタイプの方は、軽量で取り回しが良く、メンテナンスも楽です。自走式の方は勝手に進んでくれるので、方向転換をする時(全体重をかけて力ずくで 回します)以外は力がいらず、広い場所では重宝します。どちらも刃の高さを調節出来、芝生の手入れ等刈り高をそろえて仕上るのに向いています。しかし、凹 凸の多い場所や急な法面(斜面)は苦手です。また、肩掛けと違って地際で刈る事が出来ないので、使える場所はある程度限られます。更に大きな乗用の物もあ りますが、もはや「手押し」ではなくなってしまいますので省きます。動力のない非常に小型軽量の物も、民家の庭先程度でしか使えないので省く事にしましょう。

手押しの弱点のひとつに、石があります。刃が石を食ってしまうと、刃を欠いてしまいます。それが続くと刃が切 れなくなり、作業の効率を落とすばかりか、刃その物の寿命を縮めます。また、刃の周りには金属製のカバーがついていますが、まれにカバーと地面の隙間から 石がはじけ出し、肩掛けと同様に事故を起こすこともあります。あらかじめ石等の障害物を取り除いておければ万全ですが、なかなかそんな時間を取るのは難し いものです。刈っている最中石を見つけたら、面倒でも手押しを止めて除去した方が良いでしょう。
草を刈るのと芝を刈るのは、その意味合いがまったく違います。草を刈るのは不要だからであり、芝を刈るのは必要だからです。
ここでいう草とは、もちろん雑草の事です。雑草の定義は人によって若干の差があるかも知れませんが、つまりは植えたのではない草です。植えてはいないけれど、たまたま有用な草だった、という事はあり得ますが、ここではそんな話を議論するつもりはないので先に進めます。
「不要」の烙印を押された雑草は、管理された場所では通常刈り取られます。この場合は、刈り高を残さない「地際刈り」にされます。見た目に管理されたのが 分かりやすく、また完全に刈取ってしまった方が、再度伸びてくる草の成長を抑える事が出来ます。少しでも地上部分が残っていると、そこが光合成をして再伸 長を促してしまうのです。  芝生の場合は、これとは逆になります。芝を生かして残しながら、伸び過ぎた部分だけを刈りたいので、ある程度の刈り高が必要になります。低過ぎると芝は 光合成をする部分を失い、弱ったり枯れたりしてしまいます。また、刈り過ぎて隙間が出来ると、そこに雑草の種が入り込んで繁殖してしまいます。
ちなみに、雑草に対して木の場合は「雑木」と言います。雑多な木の集合を指しますが、造園業界では単に落葉樹を指して呼ぶ事もあります。(2006年6月)

月間道具図鑑

[脚立]

 はしごとの最大の違いは自立出来る事。一般に出回っている物は、はしご2本を逆Vの字に立てかけた様な 形が多いが、植木屋が通常使用するのは三角形のはしごの先端から一本足の生えた様な物。見た目より安定が良く、一本足の部分を植え込み等に突っ込みやすい ので、一般型より場所を選ばない。また先端が尖っているので、先端部分が枝の邪魔になりにくいという利点もある。先端に行くほど、重心に近くなるので脚立 自体は安定するが、頂点部分が自分の腰より下になると、登っている本人の安定が悪くなる。身長より高い木の剪定・刈り込みや、はしごの代用に使用される。 木は、枝に手がかかれば大抵登れるものなので、使用頻度としてははしごを上回るかも知れない。アルミやスチール製の物が売られているが、丸太や竹を使って 自作している植木屋も少なくない(多くもない)。価格は形状や材質・高さによって様々だが、三角形の金属製で15,000円位から。植木屋必須。