八王子ラーメン横丁 多摩利屋

かんたろうは、多摩利屋特製の豆乳らーめん。にんにく油が香ばしい。三枚肉のチャーシューは、ジューシーでトロッと柔らかい。こってりしたスープにはキクラゲ、ネギが相性いい。油麩の食感も絶妙。

かんたろうは、多摩利屋特製の豆乳らーめん。にんにく油が香ばしい。三枚肉のチャーシューは、ジューシーでトロッと柔らかい。こってりしたスープにはキクラゲ、ネギが相性いい。油麩の食感も絶妙。

ラーメンの面白いところは他の料理とは違い、明確なルールに縛られていないことではないだろうか。 
今まで料理に関わらずに生きてきた人が、熱意と努力だけでお店を開き、人気を博す話も珍しくはない。 
既成のものと全く違っても、個性がどんなに強くても、おいしければ認めてもらえる。どちらかといえば個性の強い方が好かれるようだ。 

個性についていうのなら、このお店も、十分に引けを取らないだろう。

 

 

こちらは、定番の塩らーめん。糸唐辛子の赤と水菜の黄緑、ピンクのメンマにもこだわりが。見た目にも美しい。

こちらは、定番の塩らーめん。糸唐辛子の赤と水菜の黄緑、ピンクのメンマにもこだわりが。見た目にも美しい。

四年前は稲庭うどんのお店だった。スープにも彩り良い盛付けにもその名残は感じられる。人気は塩らーめん、チベット産の塩使用。塩らーめんを始める際たまたま手に取ったのが始まりで、その後も愛用。

 

始まりは醤油ラーメン。
しかしお客さんの要望で始めた塩が評判になり、いつしかお店の顔に。 

そして現在の一押しは、トンコツのように白濁した濃厚スープ、こってりコクのある豆乳らーめん、かんたろう。上からたっぷり回し掛けした濃褐色のにんにく油が、香りとともに食欲をそそる。 
薄めに味付けして素材の風味を生かしたという特製チャーシューは、かんたろうでは厚切り、なんとも理想的な柔らかさ。 
仙台麩とも呼ばれる油麩は、棒麩を油で揚げたもの。もっちりと不思議な食感、スープとも合う。 
玉子の白と黄、キクラゲ、ネギ小口切りと、見た目にも美しい。

多摩利屋の豆乳ラーメン かんたろう
お店の一押し「かんたろう」は、人気上昇中の比較的新しいメニュー。
こってり濃厚な豆乳のスープに、香ばしいにんにく油がクセになります。
体が内側からポカポカ暖まる、これからの季節に嬉しい一品です。

 

一口メモ
・麺 やや太縮れ麺
皆来軒製麺所製。伸びにくい。
・具 チャーシュー、油麩、キクラゲ、ゆで玉子、白ゴマ、ネギ小口切り(かんたろう)
― チャーシュー、メンマ、ゆで玉子、ネギ小口切り、ナルト、水菜、糸唐辛子(塩らーめん)
チャーシューはバラ肉使用。まず二時間程煮た後、味付けは二〇分程しかしていない。肉自身の旨味がよく出ている。
どの麺も、価格に見合わないほど具だくさん。
・スープ(+タレ) 魚系―鰹節、煮干、昆布、椎茸
動物系 ― 豚足、鶏ガラ、モミジ、ゲンコツ
香味野菜、ゆずの皮少量
・系 列 独立店。オリジナル。元は稲庭うどんのお店。
・一人当りコスト 五百円~
見た目も本格的で味も文句なし、この麺でこの値段は安い。「ギリギリでやってるからねぇ」という店長さんのお言葉に頭が下がるほどの良心価格。

 

 

淡いグリーンの壁、室内も木目調で統一されて緑が置かれ、喫茶店のような雰囲気。きれいに片付けられている。

淡いグリーンの壁、室内も木目調で統一されて緑が置かれ、喫茶店のような雰囲気。きれいに片付けられている。

店長さんは、三年間程日本蕎麦屋で修行。稲庭うどんに惹かれて独学で勉強し、平成一四年にお店を出されたというエピソードもお似合いの、口数少なく研究熱心な職人といった風貌。 
ところが、そこで終わらないのが店長さんのすごいところ。それ以上の吸引力でラーメンに惹かれ、平成一八年 一〇月、またも独学でラーメン店へ。 
「好きになっちゃったんだよねぇ」としみじみ回想される口調は、ラーメンへの思いに溢れている。今も研究を欠かさないそうで、結構熱い方のようだ。

 

 

「色々貼るのが嫌いで」と店長さん。片付いて清潔な店内は、席数も多く、広い。

「色々貼るのが嫌いで」と店長さん。片付いて清潔な店内は、席数も多く、広い。

そもそもラーメン店に転身された理由の一つが、より手軽な値段で提供できるから。

糸唐辛子のトッピングなど手の込んだ美しい麺(しかも美味)からは想像できない程の低価格。 
しかも、お店が広いこともあり、並ぶことはほとんどないという。

 

 

喫茶店のようにかわいらしいお店は、意外にも男性お二人で営業。

喫茶店のようにかわいらしいお店は、意外にも男性お二人で営業。

お客さんの意見も聞きながら麺を研究されるという店長さんは、驚く程のフットワークの軽さ。そして、目指すものへのこだわりの強さ。 

まだまだ興味深いお話もたくさん伺ったのですが、残念ながらあとはご自分の目と舌でご確認ください。

 

看板も、わび・さびを感じさせていい感じです。

看板も、わび・さびを感じさせていい感じです。

新メニュー情報 (2006年11月現在)
近々新メニューが登場予定。
店長さんが現在試行錯誤中なのは、唐辛子と肉味噌を使った四川風の辛いラーメン。
辛いもの好きの方はお楽しみに!

 

多摩利屋
場所 八王子市片倉町722-1(横浜線片倉駅徒歩1分)
TEL:042-637-2145《現地周辺地図
営業時間 11:30~15:00 / 17:30~20:00
(スープが無くなり次第終了)
定休日 ※火曜日定休

 

※この記事は平成18年12月に書かれたものです。