八王子ラーメン横丁 黙古寿

 

狭間駅を出て左方向へ、最初の角を右折して少し進むと右手にあります。

狭間駅を出て左方向へ、最初の角を右折して少し進むと右手にあります。

「肥後ラーメン」なるものをご存知でしょうか。肥後は、現在の熊本県辺りの古称。熊本近辺から発祥した、独特のラーメンです。都心では「桂花」「肥後のれん」といった有名店もありますが、八王子には珍しい肥後ラーメン、気になります。
八王子系どころかご当地ラーメンブームさえまだ興っていない、30年前の創業。一般的にトンコツラーメンの動物系は豚骨だけですが、肥後ラーメンでは鶏ガラでまろやかさも出し、ニンニクをたっぷり効かせてコッテリしたイメージ。でも黙古寿のラーメンは少し違うようです。

 

しょうゆらあめん500円。この値段でチャーシュー(やきぶた)が二枚。素材の味をいかした、噛みごたえあるタイプ。たっぷりのメンマやモヤシも味付けは自家製。これも素材の味が生かされている。麺は、やや細めで縮れのある平麺。スープの色は薄め、ニンニクは使用せず、コクがあるのにさっぱりしている。

しょうゆらあめん500円。この値段でチャーシュー(やきぶた)が二枚。素材の味をいかした、噛みごたえあるタイプ。たっぷりのメンマやモヤシも味付けは自家製。これも素材の味が生かされている。麺は、やや細めで縮れのある平麺。スープの色は薄め、ニンニクは使用せず、コクがあるのにさっぱりしている。

手で揉んで縮れをだしているという麺は、ラーメンには珍しい平麺です。
毎日火を通す継ぎ足しスープには、魚介系と野菜は特に使用せず。肥後ラーメンに一般的な豚骨、鶏ガラ。その他手はこんでいますが、企業秘密です。ニンニクは使わないそうです。
スープは八王子系のような飴色ではなく、豚骨特有の白濁で薄色。深いコクの奥の甘みは、昆布でしょうか。
関東では緑豆モヤシが一般的ですが、ブラックマッペという味がしっかりしたものを使っています。

 

 

かくにらあめん1,000円、人気の煮たまご(100円)をトッピング。味のしみたやわらかい角煮。メンマ、モヤシ、白髪ネギと、なんとワラビがトッピングされています。

かくにらあめん1,000円、人気の煮たまご(100円)をトッピング。味のしみたやわらかい角煮。メンマ、モヤシ、白髪ネギと、なんとワラビがトッピングされています。

だんな様のこだわりを再現した復刻らあめんは、1日20食の限定。
豚の背脂からラードを抽出するのに限度があるためです。復刻のきっかけは、娘さんがどうしても食べたくなったから。手間もコストもかなり掛かりますが、それでも敢えて作るのだそうです。

 

一口メモ
・麺 やや細 縮れ平麺
手揉みで縮れを出している
・具 メンマ、モヤシ、ネギ小口切、やきぶた二枚、ゴマ
モヤシは関東では珍しいブラックマッペを専門店から直に購入。味がしっかり主張していておいしい。
・スープ(+タレ) 豚骨、鶏ガラ、他 色々
特製の継ぎ足しスープ。
・系 列 今は亡き先代、店長さんのだんな様が西調布にあった「黙古寿」で修行。
・一人当りコスト 千円弱
ゆず胡椒は大分、たかな漬は佐賀と、九州が特産地のものはできるだけ九州から取り寄せる。それは創業当初から。今でこそ人気のゆず胡椒だが30年前は珍しかった。肉類は国内産のみを使用。

 

 

穏やかな店長さん。常連さんたちがたびたび黙古寿に帰って来たくなる気持ちもよく分かる、いい「お母さん」という感じ。

穏やかな店長さん。常連さんたちがたびたび黙古寿に帰って来たくなる気持ちもよく分かる、いい「お母さん」という感じ。

なにせ、去年の一二月で創業から三〇年。

創業当初からのお客様も多く、ご高齢の方も少なくありません。肥後ラーメンと銘打ってのスタートでしたが、黙古寿の麺はそんな枠を超えて、ご高齢のお客様にもおいしくいただけるものになっているのです。
ご近所に住んでいた方が引越し先からわざわざ食べに来てくれます。また、引越して来た方からお店の噂を聞きつけて訪れ、今では遠方から通う常連さんまで。中には、親子代々で通ってくださるお客様も何組かいらっしゃるそうです。

 

 

「お店はお二人で」と書きましたが、実はもう一人というか一匹、重要なスタッフが。毎日忙しいお二人の、癒し係担当です。ラルフには必ず会えるとは限りません。すぐにお腹を見せちゃう、とってもいい子。

「お店はお二人で」と書きましたが、実はもう一人というか一匹、重要なスタッフが。毎日忙しいお二人の、癒し係担当です。ラルフには必ず会えるとは限りません。すぐにお腹を見せちゃう、とってもいい子。

お店は娘さんとお二人で切盛りしています。娘さんはしっかりした方で、こちらの聞きたいことにハキハキと適切なお答えをいただきました。
一方店長さんは、働き者でテキパキと動き回りながらも、ほんわりした優しい雰囲気を持った方。
シンプルな仕事着の娘さんと濃いピンクのTシャツをかわいらしく着こなした店長さん。色々な点で対照的ながらも、バランスの良いお二人でした。

 

 

「黙古寿」とは、熊本弁で「頑固者」のことです。
店長さんの亡くなられただんな様が、最初にお手伝いしたお店が肥後ラーメンのお店だったのです。その名も「黙古寿」。西調布にあったのですが、残念ながら今は営業していません。
1口に30年といっても、お客さんのお子さんが育ち、更にその子、つまりお孫さんと一緒に通えるようになるなんて、すごいことです。八王子のためにも、ずっと残しておきたいお店の一つです。

 

黙古寿
場所 八王子市狭間町1451-1 《現地周辺地図
(京王高尾線狭間駅歩3分)
TEL:042-665-2438
営業時間 平 日 11:00~15:00、
17:00~21:00
土日祝 11:00~21:00
定休日 月曜日、第3火曜日

 

※この記事は平成19年7月に書かれたものです。