たまの探訪記 諏訪神社例大祭~まんじゅう祭り~

 

神社の拝殿というと、木立に囲まれて薄暗いイメージがありますが、諏訪神社は明るく清々しい感じがします。

神社の拝殿というと、木立に囲まれて薄暗いイメージがありますが、諏訪神社は明るく清々しい感じがします。

八王子の夏のお祭りといえば一番に思い浮かぶのは八王子まつりだと思いますが、八王子にはもう一つ、特筆すべき由緒あるお祭りがあります。 
市指定の無形民族文化財四谷龍頭の舞の奉納も行われる、諏訪神社の例大祭、通称「まんじゅう祭り」です。 
まんじゅう祭りでは、龍頭の舞の他にも、諏訪町・四谷町の太刀(演舞)や山車奉曳等、様々な催物が行われます。

昔ながらの手作り諏訪まんじゅう。1個105円。

昔ながらの手作り諏訪まんじゅう。1個105円。

 

この日は各家庭でお饅頭が作られ、それを食べると病気をしない。と、言われていたのですが、残念ながら、お饅頭をご家庭で作ることも、最近では少なくなってきたようです。

 

 

諏訪まんじゅうの店舗。八王子方面行きバス『諏訪神社』停の、道路を挟んだ向かい側にあります。

諏訪まんじゅうの店舗。八王子方面行きバス『諏訪神社』停の、道路を挟んだ向かい側にあります。

お祭りにお饅頭を作るようになった経緯は、諏訪周辺が昔から農業が盛んで、餡に入れるお砂糖以外の食材を各家庭が自給できたという事情もあったそうです。 
市販のものでは、バス停『諏訪神社』前の「諏訪まんじゅう」さんで、昔ながらの手法で作られた手作りのものを購入できます。年中購入可能です。 
やや透明に炊いた餡子も甘すぎず癖のない味で、素朴で飽きのこないお饅頭です。

 

諏訪神社
大治元(1126)年、信濃国の(現・長野県)一之宮諏訪大社を勧請したものとされる。
元亀年間(1570~1573)、八王子城主北条氏照により社殿が再建されるが、天正18(1590)年の攻防で社殿等破壊。元和9(1623)年、大檀那高室金兵衛昌重が、息子の目の病が治癒したことに感銘を受け、社殿を再建したといわれる。昭和41年9月の台風で社殿や樹木等の倒壊という大きな被害を受けるが、氏子はじめ多くの崇敬者の御奉仕により翌42年拝殿を再建、神楽殿、天満宮、末社、社務所等逐次整備し現在に及ぶ。ご祭神として建御名方命、八坂刀売命の二柱を納め、農耕の守護、五穀豊穣、武運長久の神として篤い信仰を集めている。
四谷龍頭の舞
八王子市指定無形民族文化財。約400年前、旅の六部(巡礼者)によって伝えられたと言われている。
諏訪神社の氏子8か町の内の四谷町の氏子により、毎年26日に諏訪神社に奉納。25日には宵宮として、四谷会館でも披露される。 四谷の龍頭の舞の歴史は古く、現在練習で使用されている獅子頭には1841年、祭りで使用されているものには1712年の墨書きが。 獅子は、1人立ち形式。構成は獅子3頭、花笠6人、笛5人、木太刀16人、真刀、棒八人。獅子頭は雄獅子を大獅子・中獅子、雌獅子をめ獅子と呼ぶ。 舞は、庭入り、幣掛り、一つ返り、太刀掛り、二つ返り、弓掛り、まり掛り、岡崎、歌舞、花笠廻り、かっこ、とられた、の全12庭。

 

 

陣馬街道に面した一の鳥居をくぐって参道を少し行くと、境内に面した二の鳥居の前に出る。お祭りの日は、参道に200店以上の露店が並ぶ。

陣馬街道に面した一の鳥居をくぐって参道を少し行くと、境内に面した二の鳥居の前に出る。お祭りの日は、参道に200店以上の露店が並ぶ。

ちなみに、諏訪まんじゅうにも長年のニーズにお応えして、現在は幾つかバリエーションがあります。プレーンなものとみそ・ウグイス餡ともに105円、餡なし75円、揚げまんじゅう120円(税込)。

 

諏訪神社では他にも、元旦祭(元旦より三日間)や一一月一五日(直前土・日曜日)の七五三祭など一年中行事が行われ、多くの人で賑わいます。 
ですが、遠方より来られるお客様が何といっても楽しみにしていらっしゃるのが、例大祭の諏訪まんじゅう。お饅頭は、お祭り当日は混雑緩和のため整理券による販売。夕方いらしても買えないこともありますので、お早めに!

 

 

拝殿へ続く道沿いの、木の枝には、下方にびっしりとおみくじが結び付けられていました。まるで、人々の願いの重さを示すように。

拝殿へ続く道沿いの、木の枝には、下方にびっしりとおみくじが結び付けられていました。まるで、人々の願いの重さを示すように。

お話をうかがう中で、何度も出てきたキーワードが「五穀豊穣」という語です。 
五穀豊穣を司る諏訪神社近辺では昔から農業が盛んで、毎年自分たちの作った農産物でお饅頭を作り、その秋の豊作を祈願するお祭りをしてきました。 
近年、農業以外の産業も発達、お饅頭の材料を自給する家が減り、お饅頭自体作れる人が減ってきてしまった。それは少し寂しいことではあります。

 

でも、お祭りに懸ける人々の熱気は今も健在。伝統行事に磨きがかかり、本格的子供神輿購入など新しいことも導入、ますます盛り上がりつつあります。 
夏も終わり。来る収穫の季節の豊作を願い、とりあえずおいしいお饅頭でも、一つ、いかがですか。

 

まんじゅう祭りの催し物
諏訪神社例大祭の儀は、八月二六日に神社総代と氏子八か町の役員が神社に参集し、神前で神官の清祓と祝詞奏上が行われ、無病息災、五穀豊穣が祈願される。
前述の四谷龍頭の舞も二六日に神社境内で奉納される。
諏訪の太刀は北辰一刀流の流れをくむもの、四谷の太刀・棒使いは古くからの自衛のための武術の名残といわれている。ともに町民の無病息災・五穀豊穣を祈願して奉納される。
諏訪囃子は、神田囃子系の「浜の手」と呼ばれるもので、約百年の伝統がある。山車囃子として奉納される。
諏訪町の山車は明治初期建造の唐破風平屋根形式の人形山車。ただし加藤清正の人形は、太平洋戦争の際に消失してしまい、現存していない。
子供神輿には、小振りではあるが本格的なお神輿が二台出る。
他にも饅頭の販売はもちろん、お神楽、盆踊り、俳句の奉納など、多くの催物が行われる。

 

諏訪神社
場所 八王子市諏訪1
JR/京王八王子駅より陣馬高原行または宝生寺団地行バス25分
『諏訪神社』停徒歩2分。 ≪現地周辺地図
TEL TEL:0426-51-5924

 

※この記事は平成17年8月に書かれたものです。