先日、設計士協会の研修で鹿児島へ行かせていただいた。
研修の目的地は指宿にある九州電力の地熱発電所の見学であった。
私は、国内では四国より南へ行ったことがなかったので、
とても楽しみな研修&観光の旅であった。
観光では、いくつかの名所を観ることができた。
その中で一番印象に残ったのは、
鹿児島県南九州市にある『知覧(ちらん)特攻平和会館』だ。
入口を入ると、まず目に入るのが
特攻隊員の『写真』と『遺書』である。
17歳から20歳代の1000名以上の青年がここから飛び立ったと聞く。
いくつもの棚に入れられて展示されている遺書は、
みな、自身が出撃に出る前に書き残して行ったもので、
両親に宛てたものが多く、
『決心』や『感謝』の言葉が綴られてれていた。
書もハガキ程度の紙から長文(巻物)にいたるまで様々である。
驚いたのは、みな達筆で、綺麗な字がならんでいて、
正直読めないような毛筆も多かったが、
最後の思いを込めての書は心を映しているようだった。
ご存知のように特攻隊は往路(片道)の燃料と爆弾を積んだ飛行機で、
沖縄付近へ向かい、適戦艦めざして突っ込む(自爆)のである。
また、敵までたどり着くのは少数で、途中で対空砲火を受けて、
無念にも目的を果たせずにこの世を去っていったらしい。
海底から回収された飛行機や遺品も多く展示されているが、
このまま説明をしていると、原稿用紙10枚くらいになるので、
割愛させていただきます。
この世に生を受けた時代によっては、
国や家族のために意を決して命をささげたことを思うと、
平和な時代に生れたことに感謝。
建物総合事業本部 副本部長 花村 忠昭