以前この社員ブログで「賀状版画」について書いた事がある。
要約すると、中学生(八王子市立5中)の時K先生の図工の時間で
習った木版画が好きになり興味を持った。
当時は郵政省の超ヒット商品、所謂今でも続いていて
年末の国民行事とも言われる「お年玉付き年賀はがき」が
売り出された頃でクラスの仲間同士年賀状の
やり取りをするよう指導があった。元来字が下手で手紙など
書く事が苦手であった私は木版画で年賀状を創作する事にした。
以来60余年年賀状と言えば木版画で創作して来た。
ざっとこんな事を書いたと思う。その賀状版画に今年は異変が起こった。
正に「ビックリポンのオドロキ」であった。と言うのは
今年に入りふとしたきっかけで「一般社団法人日本板画院」が主催で
「第4回全国年賀状版画コンクール」と称して作品を公募している事を知りました。
作品は既に年末に作成していたので早速応募要項を取り寄せて[押っ取り刀]よろしく何の期待も抱かず応募したのであります。
ところが3月の半ばになると
「第4回全国年賀状版画コンクール審査結果のお知らせ」が
「一般社団法人 日本板画院 理事長 鬼塚 満壽彦」名で届いた。
一瞬何だろうと思ったが直に応募した事を想い出し幾分期待しながら封を切った。
よくよく目を通すと「応募への簡単なお礼の言葉」と
「公正な審査の結果優秀賞に決定した」との通知であった。
これぞ「瓢箪から駒」ですが、言葉で表現すればいま流行りの正に
「ビックリポン」の驚きであった。
奇くも今年は前述したK先生が昨年お亡くなりになり初めての正月を
迎えたのであるが60余年続いた賀状版画の交換も無く一抹の寂しさを
味わいながらご冥福を祈っていた。
今回の受賞を真っ先に報告したいK先生は、すでにこの世に居ない事を想うと
此の受賞は先生の置土産と考えるのが順当だと思わざるを得ません。
改めて先生には衷心より感謝申し上げます。
尚、「第4回全国賀状版画コンクール結果報告等」についてはインターネットで
見られますのでご興味のある方は閲覧してみて下さい。
http://www.nipponhangain.com/nenga/
又、この賀状版画コンクールの作品は
「第66回板院展(6月11日~6月19日、東京都美術館・上野)」の
会場の一角で展示されています。
*参考として生前賀状交換の交流のあったK先生、
八王子市が生んだ偉大な版画家城所
祥氏お二人の賀状版画と、小生の賀状版画を
数点感謝を込めて掲載させて頂きました。
(2)城所 祥氏の賀状版画
1959年/1956年
(3)小生の賀状版画
1956年/1958年
2014年
■今回の入選作品
参与 菅沼 康光(元 株式会社安藤建設 取締役)