4月、姉に誘われて箱根旅行に行ってきました。
近場なのに箱根は初めてです。新宿からの小田急線もお初。
小田原で一日早く来ていた姉と待ち合わせて、
まずは、大雄山線に乗り換えて大雄山道了尊と
十一面観音を見に大雄山最乗寺に行きました。
高尾山ともよく似た感じのお寺さんで、天狗さんと天狗さんの下駄も
いっぱい飾ってありました。次は小田原に戻り登山鉄道に乗りました。
まだ桜が残っていて、登山鉄道の車窓からの山の斜面は見惚れて
写真を撮るのを忘れるくらい綺麗でした。
姉の住む渋谷区の保養所のある箱根の森美術館で下車して
徒歩約5分の宿に着き、一日歩いた体は温泉にどっぷりと浸かり、
枕が変わったにも関わらず熟睡の爆睡です。(笑)
翌朝はいつもの習慣通りに四時半に目が覚め、
まだ寝ている姉を起こさないようにそーっと部屋を出て、
24時間OKの温泉にまたどっぷりと浸かりました。(なんとも贅沢な!!)
二日目はガラスの森美術館に連れて行ってもらいました。
100年も前の繊細なベネチアンガラスのレース模様などの
手法に関心しきりの姉と私。
中でも風に揺れるゴブレットという作品があり、ガラスだというに
ゆ―らゆら揺れていて、関心を通り越してびっくりでした。
写真禁止の為お見せするのができないのが残念です。
我が家は母が女手一つで4人の子供を育てるお金を稼ぐのに忙しく、
小学生の姉がお洗濯から食事の支度、
買い物など母親代わりになって私、妹、弟の面倒をみてくれました。
私とはたった1つしか歳が違わないのに、まるで違う幼少期の姉なのです。
冬になると霜焼けの指がまるで魚肉ウィンナーのように真っ赤にはれ上がり、
膿んで切れて出血するのです。
通っていた学校には牛舎があり、絞った牛乳を隣接していたM乳業で消毒、
瓶詰された濃い濃い牛乳を購買部で販売していて、
5合瓶を買って帰ってくるのも姉でした。
同級生からつけられたあだ名が「おばさん」。
小学生に「おばさん」とはなんと酷い意地悪な同級生でしょう。
姉はそれでも気に留めないようにしている様子でしたが、
私は腹が立って、母にそのことを伝えました。
母が「なぜ、おばさんなの?」と聞くので
「学校カバンと一緒に買い物籠を下げているから」というと、
母はもう牛乳を買ってこなくてもいいよと姉に言いました。
その姉の目に涙が溢れそうだったことは今でも忘れることができません。
家のことでどんなに辛くても決して弱音を吐くことはなかった姉なのに、
やはり同級生からのイジメはつらかったのだろうと思います。
同時に人を虐めて楽しむような人間には絶対になるまいと思いました。
写真は生後三か月の私と一歳半の姉です。古い付き合いになりました。(笑)
決して普通とは言えない環境で育った私たちも、
頭に白いものが目立つ歳になりました。
昨年大病をして、仕事の仲間に多大な迷惑をかけて
本当に申し訳ないことをしました。
姉にもどれほど心配をかけたことか。
退院一週間後の抜糸で病院に行ったとき、
姉と病院のレストランでランチの待ち合わせをしていたのですが、
サプライズで、サンフランシスコの妹もレストランで待っていてくれました。
姉から私が緊急手術をしたと聞いて一睡もできなかったのだそうだ。
私、まだまだ、いろんな人に愛されているのですね(#^.^#)
でも、もう二度と心配はかけさせないよ。
7月生まれの姉のお誕生日に、今度は私が旅行をプレゼントしようと思います。
まだまだ一緒に長生きして、楽しい思い出をいっぱい作りたいです。
4月の旅行を許可してくださいました臼井部長、ありがとうございます。
白柳社長にも多大なご心配をおかけして申し訳ありません。
エイトの皆様も私のために祈ってくださり、本当にありがとうございます。
ご心配、ご迷惑、申し訳ありませんでした。
お陰様で手術も成功し、後遺症もなく、体力も回復して元気になりました。
たくさんの方に支えられて今日があること、決して忘れず毎日を過ごします。
米軍・海外事業部 係長 Y. M.