エイト社員ブログ 「父へ」

今年の2月に父が亡くなりました。その3週間前は父の誕生日で喜寿の
お祝いをしたばかりだったのに。その頃はもう体がしんどくて
大変だったようですが、父は私達には何も言わずに楽しそうに過ごしてくれました。

病院の先生から母親だけ余命を聞いていたのですが、父には言わずにいました。
私と姉は母から聞きましたが、その時点では父も元気そうだったので
私たちも半信半疑でいました。お正月の頃には、病気に良いとされる酵素風呂に
通ったり、気功に行ったり、抗がん剤の治療もがんばっていました。

抗がん剤の治療を受けると体力もかなり消耗するので、
私と姉で少し抗がん剤治療を休憩するよう父に言ってみましたが、
「お医者さんが言うんだから信じて俺はやる」と言ってがんばっていました。

さすがにそう言われてしまうと私達は反対はできません。
いつも父は何事にも弱音を吐かなかったように思います。

父は70歳過ぎ位まで左官をしていたのですが、仕事で愚痴を言ってることは
聞いたことがありませんでした。
(もしかしたら、母にだけは言っていたかもしれませんが…)とても暑い日や、
雨の日でも黙々と準備をし、仕事場に向かうというのが私の子供の頃の記憶です。
とにかく我慢強かったと思います。

そして、孫が生まれてからは全く怒らない優しいじいじでした。
今これを書いていてもいろいろな思い出が浮かんで泣きそうになります。
いまだに信じられないというか、
実家に電話したら父が出てくれるんじゃないかとか思ってしまう。

葬儀が終わって母が父の荷物の整理をしていたようで、父がいつも使っていた
ウエストポーチから祈願書と書かれた封筒が出てきたよと母から聞きました。
そこには家族の名前と「家族が全員健康でいられますように」と書かれた紙が
入っていました。

以前母は父から神社へ行ってお参りしてきたと聞いていたようですが、
この事だったんだねと。みんなで泣いてしまいました。

いつも言葉には出さない父でしたが、
たくさんたくさん家族の事を思っていてくれたんだなと思いました。
本当に父には感謝してもしきれないです。

父の娘に生まれてきて良かった、今まで本当にありがとう、
そしてまだまだ上から見守っていて下さい。

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建物総合事業本部 主任 Y. K.