2018年3月10日「47文學会」に参加した。
これは、私が高校3年生の時の担任だった国語のW先生が、何かの機会に『昔は俺も若かった。今ならもっといい授業ができる。』と、思わず漏らした一言から今回の「47文學会」の実現に至ったもの。
場所は私の同期で中央大学の教授であるN君のご厚意により、東京ドーム近くの中央大学の校舎での開催となった。
参加人数は、高校同期40余名。
以下の写真は、この文學会のために教授が用意したポスターと講演開始直前の教室左半分の状況。
先生は既に84歳のご高齢であるが、我々が15歳で入学した時には35歳だった。
先生の授業は、毎回教本からすぐ脱線し、教本から派生した世間話になってしまう。
半分くらいは世間話だったかなぁ?
今回の講演のテーマは宮澤賢治の『「雨ニモ負ケズ」の心』、『「紫革命」の世界観』である。
宮澤賢治は38歳でのこの世を去っているが、高校時代に日蓮宗に帰依し熱心な信者となったことから、この「雨ニモ負ケズ」にも、仏教の考えが色濃く出ているとのご教授。
「雨ニモマケズ・・・丈夫ナカラダヲモチ」は導入
⇒雨と風と対になっていることから、次の「雪ニモ夏ノ暑サ」の部分は「冬ニモ夏ノ暑サ」であるべきだったのではないか、との解説。ウーン、そうかも。
「慾ハナク 決シテ瞋ラズ・・・萱ブキノ小屋ニヰテ」は小乗的目標
⇒衣食住に関する小さな自分の目標を書いている。ウーーン、なるほど。
「東に病気ノコドモアレバ・・・ホメラレモセズ クニモセレズ」は大乗的目標
⇒外に向け、人のために尽くすことで自分も修行する。ウーーーン、深い。
「サウイフモノニ ワタシハナリタイ」は誓願
⇒なりたい人は人事を超えているので、そういう「もの」になりたい、なのか? 深過ぎる!
今だからこそ理解できる内容だと思うし、高校時代では理解できなかったとも考える。
『「紫革命」の世界観』については、我々が入学した頃は学生運動が盛んで、大学から高校に運動が降りて来ようという頃だった。そして入学間もなく、高校で初めて校内に機動隊が入る事件が勃発した。
W先生は、「紫」をこよなく愛し、紫式部を敬愛している先生である。
「紫」は世界中で一番高貴なものとして扱われている。
そう言えば、競馬のG1のゼッケンの色も「紫」だったなと思う。
革命を唱えている連中に対し、俺は「紫革命」だと心の中で決めて、我々に話をしていたとのこと。
「紫革命」が学生運動と関係しているとは、この日初めて知ったのであった。
そうとも知らず、高校3年の文化祭(2年の時は中止)は、我々は喫茶「紫」を開店。
紫式部好きの先生のイメージから付けた名前であった。
ケーキと紅茶のセットで100円!、今から見れば安い!
それでも、利益が2万円以上あったと記憶している。
この日の講演を実現してくれた幹事、久々に会えた仲間にも感謝である。
今年の10月には同期会があるが、我々E組が幹事の番である。
当日はお手伝いできると思っている。
また、会えるのが楽しみである。