私が二度の知覧研修において、軸の部分で感じたことで変わったものは全くなく、ただただ当時米軍の沖縄上陸を阻止するために文字通り捨て身で特攻し、日本の未来のために戦ってくださった方々への感謝の思いしかないですが、二回目ということ、また仕事を始めてからということで、前回とはまた違う目線で観ている自分にも気付くことができました。
実際に出撃をなされた英霊の方々の思いだけでなく、それを部下に命令しなければならない直属の上官の立場も考えるとつらいもの有りました。
またそれは前回では気づくことのできなかった点でもありました。
知覧での朝は早く、6時ごろ集合したのち、三角兵舎跡地やまさに特攻隊員の方々が飛び立っていった滑走路跡地等を観て回りました。

その後、知覧特攻平和会館へ赴き、当時残された遺書や零戦を生で観ることができました。数多くの展示物を拝見しましたが、たまたま期間限定で機体の内部を公開しており、中々観ることのできない物なので改めて来れてよかったと実感しました。
(現物は撮影禁止なのでパンフレットの写真を載せます。)

特攻隊員の遺書はとても今の私と同世代とは思えないほどのものばかりで、女将さんの仰っていた“覚悟”を本当の意味で理解しました。もちろん遺書の多くは、愛する家族や女性に対して綴ったものが多く胸が締め付けられるものばかりでしたが、中でも穴澤利夫大尉の書いた遺書は、本当に涙なしでは読めないもので、今の自分に置き換えた時、不甲斐無さでいっぱいでした。
私たちの世代は正直なところ、(世代のせいではないのかもしれませんが)戦争についてはどこか遠い昔の話のようなイメージで、“自分達とは関係ない”とどうしても思いがちですが、決して“関係ないこと”では全くなく、従って、そういった認識のままでは絶対にいけないということを強く感じました。“教えてもらっていないから知らなくて当然、関係ない”という受動的且つ否定的な心構えではなく、“知れる場所があるのだから行ってみたい。勉強したい”といった能動的な心構え、そしてそれができることへの感謝こそが非常に大切だと気付かせて頂きました。
そして同じように、この心構えは全ての事柄において大切で、家族や友人、仕事、そもそもの対人関係において上手くこなす重要な要素であることが分かりました。
一泊二日のみっちり日程の詰まった研修でしたが、行く前と後では違った感覚の中で仕事ができることに感謝の念を忘れずに、業務に勤しんでいきます。
研修に連れてってくださった役員の方々、一緒に研修に参加してくださった方々、私たちの研修の間働いてくださっていた全国の方々本当にありがとうございました。

事業統括本部 主任 白栁 瑛人