海ぶどう①

斎場御嶽の帰り道南城市の国道331号線を走っていると、
何やら気になる看板が目には入ってきました。

看板は手書きで作られていてそこには

沖縄初 海ぶどう狩り

みかん、いちご、りんご等は聞いた事がありますが
海ぶどう狩りの文字には、衝撃をうけました。
一度はその看板を通り越したのですが海ぶどう狩りを想像すると
何故か物凄く気になってきてしました。

でもたった一人で海ぶどう狩りをするなんて恥ずかしいし、
店の人に「あいついい年こいて一人で海ぶどう狩ってるよ」とか思われないか。

頭の中で色々と考えていましたが、
沖縄初 海ぶどう狩りの文字が頭から離れず
意を決して、Uターンしてしまいました。

看板があった場所まで戻る途中の車の中では、
頭の中で自分なりの海ぶどう狩りの イメージが完全に出来上がり 。
(綺麗な海の浅瀬に海ぶどうが生えていて浅瀬に入って取るんだろーなー)
と思いながら車を走らせていました。

しばらくしてさっきの看板の所まで来て国道から細い坂道を下ると
砂浜に出ましたよく見ると浜から50m位沖に何やら岩で囲われた
いけすみたいなところが見える。

あ、あれが海ぶどうのあるところだと勝手に想像していた。
でもちょっと深そうだなと思い もしや素潜りで取るのかと思ってきました。
砂浜の横のプライベート桟橋には渡し船らしき船が2艘停泊していた。

着替えもタオルも何も持ってきていないため、やっぱりやめようかなと、
思いましたがもしかしたらタオルとか貸してくれるかもと思い
受付が有ると思われる階段を上り受付に行きました。

中に入るとウエットスーツが10着くらい干してあり、
私の中では、(あっ やっぱりあれ着て潜るんだ)と完全に思いました。
船で行ってウエットスーツ着て潜って海ぶどうを狩る。
いったい幾ら取られるんだろと思い、
恐る恐る受付の方に聞いてみた。

「すいませーん 一人で何も持たずに来たんですが海ぶどう狩りできますか」
すると受付の女性が「大丈夫ですよ」

夕方まじかになっていたのでお客さんも誰もいない
料金を聞いて断るわけにもいかななくなりそうだから
料金を聞くか聞かないか迷っているうちに
受付の女性が「そこの券売機で\1.000-の券買って下さい」て言ってきた
私は耳を疑った (え!! 千円ですか?)と聞返すと
女性は笑みを浮かべてうなずいた。

心の中で 「っすーー」と思いながらすぐさま券売機で券を買いました

つづく

米軍・海外事業部 副本部長 臼井 豊和