記念艦三笠

運転が趣味です。そこで、何かしら目的地を探してドライブに出かけます。車で行ける所ならどこでも良いので特にこだわりはなく、旅行雑誌やネットの記事などで面白そうなところを見つけたら出かけます。

 先日、横須賀三笠公園に行ってきました。

 当初の目的は横須賀の海鮮丼を頂くことだったのですが、戦艦三笠の展示を今まで見たことが無く、事のついでと立ち寄ってみました。

 が、意外にもこれがとても感銘を受けることになりました。

 ご存知の方も多いと思いますが、戦艦三笠は日露戦争時、連合艦隊旗艦としてロシアのバルチック艦隊を撃破し、日露戦争の勝利に大きく貢献しました。この出来事は日本の国際的地位を大いに高め、有色人種として蔑視され、植民地政策の下に抑圧されていたアジア・アラブ諸国の人たちに希望を与える結果となりました。

 戦艦三笠はアジア人が欧州人に劣らない存在であることのシンボルとなったのです。

 先日会社で受けさせていただいた知覧での研修内容も背景にあり、日本人としての誇りを持つことの大事さを改めて感じ入ったのです。

 日本人だから偉い、というつもりは毛頭ありません。別に何人でも構わないのですが、今自分が所属しているコミュニティに対し、そのコミュニティを築き上げることに力を尽くしてきた先人の偉業を学び、それを継承、発展させていくことは、コミュニティに所属している人間の責務だと思います。私の場合はたまたま日本に生まれ、日本社会の一員として今まで過ごしてきていますが、こうして過ごすことができているのは先人の努力の賜物であり、後を継ぐ人たちにこれをつないでいかなくてはならないと思います。

 戦艦三笠の展示には、決して、戦争礼賛や日本人の凄さを見せつけよう、という意図はなく、国際社会において卑下されることなく、他国と対等に渡り合っていくうえで、誇りと気概を持つことがいかに大事か、という事が通底していると感じました。

 帝国主義の時代、列強の植民地政策に対し、独立を守り抜いた誇りの象徴としての戦艦三笠に実際に触れることで、本当に小さい力かも知れませんが、誇りある日本を作る力になりたいと思いました。

管理本部 伊藤 博