不思議なご縁③

連絡先データが最初に消えてしまったときは、グアムで出会った時の記憶を辿り連絡先を交換した時に聞いたメールアドレスをなんとか思い出す事が出来たので連絡が取れたが、当時から3.4年は経っていたので我ながらよく思い出せたものだ。

その後も何らかのトラブルでお互いがお互いの連絡先データが消えてしまったりしたのだが、ふとI君のメールアドレスを思い出す事がありそんな状況がつづきながら連絡をとってきていた。

その日の夜もそうだった。

ふとI君のことを思い出し連絡をすると、自分も丁度連絡しようとしていた所だと言う。

私が言うのも何だが「何の用だろう?」と思い聞いて見ると、久々に東京に来ると云うではないか!テンションMAXでスケジュールを聞き、平日だったので日中会うことは出来なかったが仕事が終わった深夜に八王子を出発して都内で合流し、深夜で1時間程度しか時間がなかったので、つけ麺を一緒に食べて移転予定の築地市場を案内した。築地市場の仕事をしていて本当によかったのだ。

たった1時間ではあったが、出会ってから8年、前回会ってから6年ぶりの再会。

データが消えたりして連絡が取れない時期もあったが、こうして再会出来たことが本当に嬉しかった。

3年後

福岡に行く用事が出来た。

「これはチャンス!I君に会える!」

滞在中はタイトなスケジュールだったがなんとか調整をして再会の約束をした。

前回から3年ぶり、出会った時から福岡の事はいろいろと教えてもらっていたので、福岡の地で彼と再会を果たすことが出来たのは小さい夢を一つ達成した気分だった。

この日は出会った当時まで遡って昔話に花を咲かせた。地元の美味しい店に連れて行ってもらったり、友人を紹介してもらったり、本当に楽しかった。

出会ってから実に11年。今回で会うのは4回め。出会いはグアム。

もしかしたら有り触れた話なのかもしれないが、私とI君の人生の中ではこの縁は非常に不思議であり、お互い一生大事にすると約束をした。

I君と気が合わなければ、彼のアドレスが覚えやすくなければ、家族旅行に行ってなければ、あの時話しかけていなければ・・・ 縁というものは様々な事象が複雑に重なり合った結果であり、そして等しく尊いものである。ともあれ、お互いが作るエピソードが織りなす絆はそれぞれであり、この縁の場合はとても不思議な気持ちになる。

建物総合事業本部 営業部 課長 白柳 広賢