ある日、朝のボランティア清掃をしたときの出来事でした。
いつものように自分で決めた地域を清掃し、もうすぐ終わりという段階に差し掛かった時、ふと車道の端に丸いプラスチックのようなごみを見つけました。
そのゴミを拾い上げようとしたら、どうやら車に押しつぶされていてトングで拾う事ができません。手で何とか取ろうとしてもびくともしないので、諦めて帰ろうかと思ったその瞬間、道の反対側から一人のおじさんがスタスタと私の元に歩いてきました。
そのおじさんは「取れねえのか」と言って、
私が持っていたトングでその頑固なごみを取り始めました。
様々に格闘するも、それでもそのごみはビクともしません。
私は内心、おじさんが助けてくれた事に感謝するとともに、このままでは仕事に遅れる!!と時間に焦っている気持ちが入り混じっていました。なかなかごみが取れない為、どんどん私の気持ちは仕事に遅れるから諦めてくれないかな~
・・・それかおじさんに仕事が始まるからと事情を説明し、お任せしようかな~と思っていたら、突然おじさんが「マイナスドライバーを借りてきて」と言われ、「まじか!どうしよう・・・おじさんあきらめへん・・・」と思いながら、急いで京王八王子駅前のローソンに駆け込みました。店員さんに事情を説明し、千枚通しを貸してくれました。
おじさんに渡し、そのゴミと格闘すること数分。何とかその頑固なごみを分解し、ようやく取ることができました。どうやら固形せっけんだったようで、取れた時は二人で喜び、おじさんが一生懸命にそのごみを取ってくれた事に感謝。
しかもおじさんは私と一緒に千枚通しを貸してくれたローソンの店員の方にもお礼を伝えてくれました。
最後まできっちりとされるその姿に感動しながら、おじさんと少し談話。どうやらそのおじさんは、警備のアルバイトをしているとの事。
その後、ご家族の事や自分の名前を漢字で右手・左手で書けるプチ自慢話などなど、思っていた以上にお話し好きで気さくなおじさんでした。ボランティア清掃でこんな出会いは初めてでしたが、とても素敵な出会いでした。
管理本部 中谷 梢