先日、入社して2回目の社員研修旅行でカンボジアに連れて行って頂きました。
行く前の私は、カンボジアは「発展途上国」「他国から寄贈された学校がたくさんある」というイメージでした。しかし、カンボジアには多くの悲しい歴史があることを研修前の学習で知りました。その中でも一番衝撃だったのが、ポル・ポト政権が行ったカンボジア人の大量虐殺です。ポル・ポトは、原始共産主義という、階級や格差の全くない原始時代の状態に戻そうという考えを掲げ、その結果「国を指導する者以外の知識人は自国に不必要である」とし、知識人たちの大量虐殺が始まりました。「メガネを掛けている」というだけでも知識人とされ、殺されたそうです。
カンボジアまでは、羽田からバンコク、バンコクからプノンペンという経路で行きました。

夜の24時ころに羽田を出発したこともあり、離陸前から既に寝ていました(笑)
カンボジアに着いたのは朝の9時前でした。空港に着き、現地のバスガイドさんと合流し、バスに乗り込みました。
その後「トゥール・スレン収容所」に行きました。ここでは、2年9か月の間に約2万人が収容されたとされています。そのうち生還できたのは8名のみです。この場所で多くの罪なき人が厳しい尋問をされました。
建物内には、尋問に使用された道具や、亡くなった人たちの写真、頭がい骨が展示されていました。尋問の様子が描かれた絵も展示されていたのですが、その絵は、この収容所から生還した方が描かれたそうです。
当時の状況を想像しながら見学をしていると、胸が苦しくなり、言葉では言い表せない気持ちでいっぱいでした。見学中でとても印象に残っているのが、亡くなった人たちの写真です。子供から大人、女性から男性まで多くの人の顔写真がありました。大人たちは、この写真を撮った後に殺されることを知っていたため、みんな表情が暗かったように感じます。一方で、子供たちは何もわからないため、ほとんどの写真が笑顔で撮られていました。
収容所を後にし、「キリングフィールド」に向かいました。名前の通り、人々を殺して埋めた場所です。日本語音声ガイドを貸して頂き、敷地内を歩きました。今では緑が豊かで鳥が鳴いていますが、昔はきっと地獄のような場所だったのだと思います。

地面には、ボロボロになった布切れや歯がそのまま残っている場所もありました。その場にいるだけで呼吸が苦しくなるようなあの感じを体感し、当時の悲惨さが身に沁みました。
今でも頭から離れないのが「キリングツリー」です。この木は、赤ちゃんを殺すために使用されたそうです。この木に赤ちゃんを叩きつけ、殺したとされています。想像すらしたくありませんが、これが現実に起きていたと考えると本当に胸が締め付けられます。

その後ホテルに行き、カンボジアの要人の方、渡邉美樹さんなどと一緒に夕食を頂きました。
日常では経験できないことを1日でこんなにたくさん経験でき、とても有意義な日でした。
研修旅行後半のブログもぜひご覧ください(^▽^)
米軍・海外事業部 花田 優香