オリンピック休暇 その1 <林檎とバナナの法則>

弊社の福利厚生のひとつ、オリンピック休暇。
入社4年目、8年目、12年目・・・に取れる長期休暇です。

何とも魅力的なこの福利厚生、私が入社して5年目にできた
福利厚生なので4年目の時は逃しましたが(笑)
今回はギリギリになって3月10日から3月19日までの間で頂く事ができました。
せっかくの休暇だから一番行きたいところに行こう!!
とお財布と相談しながら3月12日~16日の3泊5日、
弟の居るハワイに決めました。生まれて初めての一人旅です。

10日と11日は留守を預かってくれる息子と娘のために
冷蔵庫に色々なお料理を作って詰め込んで置きました。

ハワイは15年ほど前に一度行ってそれ以来です。
思えばこの十数年、色んな事がありました。
飛行機に乗って離陸の時、柄にもなくウルウルとしてしまいました。
以前行った時は色んな問題を抱えていた時で、
人生をスイッチするための次の身の置き場を考えていました。

そんなこんなで6時間半、早朝のホノルル空港に着き
入国審査を済ませて出ると、弟が迎えに来てくれていました。
いつもと同じ、明るく、優しい、満面の笑顔。Matsuyama27_01_2

その第一声が「幸せそうだね~!!」

それから、お嫁さんの待つ弟の家へ。
以前あった時よりいくらかふっくらとして元気そうでした。

今の弟があるのはこのお嫁さんのおかげです。私を見るなり

「お姉さん随分と元気そうになりましたね~」

そして、この部屋を使ってと通された部屋には母の位牌がありました。
早速お線香をあげ、無事に着いたことを報告。
その時に何処からともなく、母の声が聞こえたような気がしました。

「皆心配していたんだよ。元気になって良かった!」

そう言われているような気がしました。以前来た時は自分と娘の将来のことで
いっぱいいっぱい。姉弟も心配してくれていた事、
どこかでは分かっていましたが、改めて心配かけたこと、悪かったなぁと思いました。

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初日は弟とお嫁さんと3人でホノルル島一周のドライブ。
自然が作り出した芸術、その偉大さにびっくり!!
最終日にはパンチボールというワイキキを一望出来る絶景の軍人墓地に寄りましたが、
これにつきましては第二弾でお伝えします。

家に戻りお風呂から上がると、私の好きな物がたくさん用意されてました。
ご馳走に舌鼓うち、楽しくおしゃべりするウチ、
お嫁さんは疲れが出たのか早めに横になりましたが、
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弟とは久しぶりに深夜まで語り合いました。今の自分がいること、
どれほどお嫁さんに感謝しているか。淡々と語る弟。
そして、どこかで聞いたような話をし始めました。

「ポケットに林檎を隠してる人がバナナ持っている人に、
そのバナナ美味しそうだね、頂戴。と言うと、バナナ持っている人は、
隠している林檎くれたらあげるよ、というのです。でも、林檎を持っている人は
林檎なんか持ってないよ。隠しているのにそう言ってバナナを頂戴と言い続け、
バナナを持っている人も林檎をもらうまではバナナをあげようとしない。
そして両者とも林檎もバナナも食べられないうちに果物が腐ってしまうのだ。
嫁さんは無償の宝を自分から差し出してくれた人。
人から宝をもらったら自分が何をすれば良いのかを、教えてくれた人。」だと。

聞くうち、私は思いました。

「野良猫がいて、お腹をすかしているだろうなぁと思って、
ミルクをあげる。そうすると猫が今度はチーズが欲しいと言う。
でチーズをあげると、次はお皿にのったチーズトーストが食べたいと言い出す。
それに満足すると、今度はピザが食べたいと言う。もっとすると、ピザは飽きた、
お刺身が食べたい、と言う。」

このように、与えることなく、際限なく、
自分の望みだけを要求する人も世の中には確実にいます。
そして、望みが叶うその都度、してやったり!と思うのだろう。

前に来た時は色々と考える事があり、その後、大変なリスクを背負い込んで、
ワイキキの景色を眺めながら辛い決断をしました。色んな事があって、
色んな事を立て直すのに何年もかかりました。
そして、今、自分で稼いだお金で旅行も出来るようになりました。
今は、林檎とバナナの法則を分かっている人達に囲まれています。

新鮮な果物を食べられることに感謝。
大自然の偉大さに感謝。
!VIVA! OCHO!! エイト万歳!

米軍事業部 係長 Y. M.