5月のこと、二年生になった長男がはじめて休日に友達と遊ぶ約束をして、近くにある公園で虫取りをするのだと張りきって約束の場所へ向かいました。
ところが、約束した「駅のコンビニ」には誰も現れません。
もしかしたら「公園のそばのコンビニ」ではないかと自転車に乗せ大急ぎで向かいましたがやはり会えません。
一体どこで待ち合わせているのか分からないまま約束の時間は過ぎ、ひとまず彼を公園に向かわせることにして、全力で自転車を漕ぎ近所のコンビニをはしごして子供が集まっているところがないか見て回りました。
結果は空振り、やっぱり公園で会えたのかと今度は大急ぎで公園へ向かいました。
公園で息子と合流しましたが約束したお友達は来ていなかったので、もしかして待たせっぱなしになっているのではないかと大変心配しましたが、5分もすると約束をしたのとは別のお友達家族に会うことができました。
その子のご両親もきょろきょろと不安そうにしていたので、もしやと思い声をかけたところ、また別の子と約束をしているが目的は同じとのこと。
約束をした子も、時間も、集合場所も全部違うけれど、目的地と目的は同じ。
子供同士の「遊ぶ約束」は訳が分かりません。
動揺する大人を尻目に子供同士は早速遊びはじめたので、目的地には居ることだし、と様子を見ることにしました。
すると、一人またひとりと気が付くと子供の数が増えているのです。
誰も約束の時間がどうだったか、待ち合わせの場所がどうだったかなんて確認はせず、
ちゃんと会えたから、その時いる全員で一緒に遊ぶだけみたいです。
こちらが考えていたものより、子どもたちの「遊ぶ約束」はとてもおおらかなものでした。
結果としてはじめての遊ぶ約束は大人のほうがドキドキ不安いっぱいの体験となりまし
た。
いつも外出で待ち合わせするとき、携帯電話があるので場所の変更や遅刻連絡など気軽
にしていますが、連絡先をもたない子供同士の待ち合わせに付き合ってみると、携帯電話の
ありがたさが身に沁みました。
ぜひ次回の「遊ぶ約束」をしてくるときは、もう少し時間と場所がはっきりした約束をし
てきてほしいと思います。。
建物総合事業本部 北片真紀