トワイライトエクスプレスの旅!?(その 弐)

トワイライトEXPの運休を知ったのが今、
場所は大阪駅。悲しくて笑いしか出てこない。(笑)
でも、これからの行動を早く考えて決めなければならない。

予約してある全てをキャンセルした場合、キャンセル料がいくら掛かるのか?
前日や前々日のドタキャンなので50%くらい取られるか?
と心配になってきた。ほとんどをネットで予約したために、現状では確認が出来ない。

とりあえず札幌に行く手段を考える。
飛行機がある!駅ビル内の旅行センターに駆け込み、
事情を話して飛行機の手配を聞いてみると、JAL・ANAなどで空席があるとのこと、
だが、運賃が一人3万円以上掛かる。
LCCの航空会社は無いのか聞くと「取り扱ってない」とのこと。
それプラス今夜のホテル代も掛かってしまう。
(もともとトワイライトEXPは寝台なので、今夜の宿だったのだ)

思考能力がどんどん薄れていく「あぁ~お腹がすいた。」
お昼を食べながら作戦会議を練ることにして駅ビルのレストラン街に上った。
ちょうどお昼時間で、人気店には行列が出来ていた。
「関西人でもならぶんだ」と思いながら空いている店を探すと、寿司屋が空いていた。
入ろうとすると妻が「北海道で美味しい海産物が食べられるのに、今お寿司なの?」
と云うが「この際食べられれば、なんでもいいじゃん」と説得した。

大きなカウンターの一番奥に座り、ビールとランチのお寿司頼む。
目の前に立っている板前さんが「東京から来たの?」と、
コテコテの関西弁で話しかけてくる。今起きている現状を話した・・・
「そら~えらいこっちゃなぁ~!」「JRに責任とってもらわないかんなぁ」
と云いながら順番にネタを握って出してくれる。

けっこう美味しい!ビールもうまい!
少し元気が出てきたので、板さんも交えて、
これからの行動について作戦会議が始まった。(笑)
(この人がすごく人情味ある感じで相談を聞いてくれる。)
「しかし、わしなら今回は北海道へはいかへんな!なんか、げんが悪いわ」
「神様が行くな!っちゅうことちゃうか?」
この一言で私も妻も心が決まった。

帰り際、この店で売っているお菓子を二つ女中さんに持ってくるように板さんが云うと、
「はい、店長」と声が返ってきた。
「元気出してな!これあげるから食べて」とお土産を頂いちゃいました。
この人店長だったんだ、なんて心暖かな人でしょう。 (T_T)

店を出て、とりあえず予約したホテルやレンタカー、
飛行機のキャンセルの電話をしまくる。
やはりネットで予約したので、各社「キャンセルもネットからして下さい。」
と云われたが、事情を話すと「わかりました」と快く承諾してくれた。
飛行機だけは「JRの証明書があれば無料ですが、無いと500円かかります。」
証明書をもらう時間がもったいないので、二人で1000円を払うことで了承した。

これで、やっと自由の身になれた。
という訳で、これからの行動をどうするか?
妻は疲れたようで「もう、家に帰ろう」と云う。
しかし、せっかく準備してここまで来たのだ。
それに事前にお客様や取引先の方々には、3日間留守にする旨のお知らせまでしてある。
なんとしてでも思い出とお土産を持って帰ることにした。

「よし、今から京都に行こう!」

つづく。

建物総合事業本部 副本部長 花村 忠昭