38回目の結婚記念日

エイトに入社させて頂き、もうすぐ5年となります。

前職では、日々に追われ「結婚記念日」、家内や子供の「誕生日」も忘れ、ただただ仕事の毎日を送り、心のゆとり、生活の楽しみもおろそかにしておりました。

エイトでは、家族との触れ合いを通じ、ゆとりのある生活を過ごすことで鋭気を養い、より社会への貢献ができるよう、福利厚生の一環として『結婚記念日休暇』の特別休暇を下さっております。

そのため、これまでおくびにも出さなかった家内から

今では「結婚記念日。どないするん??」

との催促の問いかけが起こるようになっております。

このように文章にするとぞんざいなものとなってしまいますが、

私自身老い先の短い身のため、この日は記憶に残ることを行い、今後を考える日としております。

今回は、私と家内の同級生で、お菓子作りの先生であり、また機織り機で作品を創作する芸術家で、またご主人様は数々の作品を手がける木工の職人さんというご夫婦が、お子様達も立派に社会人となられた事を機に、本拠地である京都の地とは別に、ご自分達の「自給自足の暮らし」「田舎暮らしの夢」を求めて、数年前から和歌山に家を求め、月の半分を和歌山で過ごし、畑での実り、山河の幸を求めそれを提供するカフェを営んでおられるとのことで、そのお店を訪れる事とさせて頂きました。

そのお店は、和歌山の山間にあり、前方には一面の山並みと、川が流れる風光明媚なロケーションです、家屋は古民家を自らの手でリノベーションしたそうで、住居となる母屋、料理をするキッチン棟、お客様が食事を楽しむ食堂棟3棟からなる、趣のある雰囲気です。

和歌山での生活は、10時から16時までカフェを開き、

奥様が料理、お菓子作り、ピザの下ごしらえ、接客を担当し、

ご主人様は、ビザ窯でピザを焼く、その他は畑仕事、庭仕事、日本ミツバチの飼育と、従来の仕事から離れ遊び心満載の作品(木製のガチャやお店に来訪される妖精たちの特別な入口の造作等)を製作されているそうです。

また、カフェの閉店後はお二人の時間を一番大切にされているとのことです。

丁度、お伺いしたときは、娘さんが来ておられ、近所の農家さんから分けていただいた種から育てた麦の収穫をお手伝いされており、おいしい麦茶になることを願いながら励んでおられました。

お店ご自慢のピザをほおばりながら、このご夫婦の姿をながめていると、お二人から生き生きとした暮らし向きが感じ取れます。

和歌山でのお二人は、奥様はお菓子作りの先生の経験を活かし、ご自分でお客様に提供し、皆に喜んで頂くことを糧とし、ご主人様は、モノづくり自体を楽しんでおられます。

お二人とも自分の培ってきた経験を、おおいにご自分の楽しみに変えていく姿が実に素晴らしいと感じました。

私も、本職に従事させて頂いてからは、自分なりに楽しい仕事、楽しい生活をおくらせて頂いていると自負しておりましたが、お二人の足元にも及ばず、「まだまだ修業が足らんなぁ~」と痛感いたします。

私たち夫婦は、この度で38回目の結婚記念日を迎えました、

いままで生活を共にしてくれた家内に感謝するとともに、

お互い健康であることが何より喜ばしいものと感じております。

それ故に、今後の夫婦の生きがい、目標を見つけるために『結婚記念日休暇』を下さっている会社に感謝するとともに、今の生活を見直し、有意義な将来を考える日として大切にしたく思っております。

また、これから金婚式・ダイヤモンド婚式を迎えられるよう精進を重ねていく所存です。

ありがとうございます。

次の休み、

オープンテラスの食堂で、ワイン風の飲み物で乾杯し、和歌山でのひと時を思いだしながら私共夫婦の将来について語らいをさせて頂きました。(重ね重ね、ありがとうございます。)

建物総合事業本部 大阪支店 田中 裕士