幼い頃から名前を付けるのが好きだった。
「見た感じこれは○○っぽい」
この○○は決して言葉で表現出来る内容ではなく
どちらかというと色に近いイメージで、そのイメージはモヤモヤしていたり
トゲトゲしていたり光っていたり透明感を感じたりと多種多様であった。
そんなイメージをあえて言葉で表現するならばと思いつく言葉が名前。
僕の名前の付け方はいつもコレだ。
当時流行っていたゲームではモンスターに名前を付ける事が可能だったが、
元々名前がついていてしかも個性がないので
ピカチュウはピカチュウでしかなかった。
自然に出掛けて見たこともない生き物に出会うと
それはもう好き勝手に名前をつけて、図鑑で確認するまで仲間と共有していた。
種族の名前を考えるのも好きだったが、
この感覚は漢字の成り立ちに近いイメージで冒頭に述べた内容とは似ているが違う。
虫や魚、両生類や甲殻類は難しいが、
爬虫類や鳥類になるとチラホラ個性が見えてきて、
哺乳類クラスになると人間に近いくらい様々なイメージを感じるコレや、
友人にあだ名を付ける時のアレが今回の話題だ。
今年の夏、大変ありがたい事に元気な女の子を授かった。
まず決めなくてはならないのが名前だ。
産前どころか出来る前から本を買って勉強していたが・・・決まらない。
なんと、上記で述べた感覚は名付けの本と画数の知識を取り入れた結果、
機能しなくなってしまったのだ。
産前のシュミレーションで縁起や建前を気にしすぎたのか、
右脳で創り出すのではなく左脳で処理する事しか出来なくなっていた。
僕は名前を消去法で選びたいのではなく付けたかったのだが、
そんな想いとは裏腹に考えれば考える程消去法になり、
なんともモヤモヤしていた。
夢を見た。大きな鳥居だ。それはもう今までに見た事のある
鳥居とはけた違いに大きく、そしてあり得ない程美しく鮮やかだった。
目覚めてからもその鮮やかさのイメージだけはどうしても頭から離れない。
これは?と思いすぐさま鳥居について調べた。
鮮やかさが印象的だったので色をよく調べた。
決まらない成りにも与えたいイメージから一文字考えていたので
組み合わせて画数を確認。
確認する前から解かっていた事。だいたいこういう時は必ず最高の結果が出る。
不思議な夢から授かったイメージと将来への想いを籠めたイメージを合わせて・・・
朱花(しゅうか)
建物総合事業本部 主任 白柳 広賢