次男は静岡で社宅代わりに築17年のオール電化の賃貸マンションに住んでいます。
次男の奥さんが料理をしている時に、なぜ割れたか分からないけど、
IHコンロのガラストップが破損しました。
次男が管理会社に連絡したところ、実費負担して下さいと言われたのだけれど、
自分は不動産のルールについては素人だし、これって何ともならないのかなと、
相談がありました。
聞くと新築当時から交換されたことがないらしく、それであれば故意過失でない限り、
入居者の100%負担はないな、管理会社の担当者がオーナーに言いにくいのか、
入居者側に押し付けてきた印象を持ちました。
最初から備え付けられている設備の故障であれば、耐用年数も超えているし、
経年劣化として基本的にはオーナーや管理会社が修理負担するけれど、
残置物の場合はそうでないケースもあるから、まずは契約書でどういう負担区分に
なっているか確認してみることを、次男にアドバイスしました。
ラインで送ってきた重要事項説明書を見ると、コンロの欄に記載されていたので、
オーナーの資産であることが分かります。
一方、契約書は事細かに記載されていないあっさりしたものですが、
住み暮らすうちに自然に汚れたものや通常の使用により痛んだものの復旧は、
借主の負担としないと明記されています。
次にアドバイスしたのは、管理会社と交渉する前に、第三者の意見も確認した方が
良いということ。
と言っても、弁護士に相談するほどのことでもないし、一番手軽なのは宅建協会に
問い合わせてみることです。
実際、私も実務で不動産の契約行為によく携わりますが、判断に迷った時は利用させて
もらっています。
次男が宅建協会に電話したら、やはり100%負担はおかしいですねと言われたけれど、
割れた原因が曖昧だから、あとは交渉次第とのこと。
その結果をもって次男がまずはオーナーに負担してもらって取り換えて欲しいと、
管理会社に伝えました。
ほどなくして管理会社からオーナーが全額負担すると連絡があり、
この件は意外とあっさり解決しました。
次男からは感謝されましたが、こういうケースって、管理会社はまずオーナーに
相談すべきだよねと、やや釈然としない様子。
今回は確かに管理会社の初期対応が間違っていたなと思いますが、自分の実務でも
相手先に不信感を与えないように対応しないといけないなと思った次第です。
建物総合事業本部 大阪支店 中本 知邦