今年は、私ども夫婦にとって長年の夢の旅「オーロラ鑑賞の旅」を企画して9月5日にカナダ・イエローナイフに向かうべく有給休暇までいただいておりましたが、カナダ北東部の山火事で現地の住人たちは避難している状態で、エア・カナダも8月いっぱいの航空券については払い戻しをするとの発表もありましたが、9月の出発便については何の音さたもなく、旅行の準備をしたままひたすら待つ状態が続いておりました。現地での宿泊・オーロラツアーを申し込んだ会社に状況を確認しますが状況不明で9月からはフライトも再開するとの回答のみです。9月1日に連絡すると避難した人たちは戻りつつあるが現地の生活は元通りにはなっていない、また山火事の炎・煙の影響で「オーロラ鑑賞」の望みは薄いとやっと具体的な回答を受けました。そのため、エア・カナダについては航空券の払い戻しがあるのかは不明の状態でしたがカナダ行は断念するしか仕方がありません。
さて、「オーロラ鑑賞の旅」を断念したいま、居間には旅行の準備をした鞄が二つ転がっているではないですか、また有給休暇も今更変更するわけにはいかないものと考え、急遽国内旅行を企画することといたしました。
行先はと考えたところ、私どもの日々の健康・楽しく過ごさせて頂いておりますことの御礼のため出雲大社詣でをすることといたします。また、その道中はと考えていたところ、以前朝のテレビの「日帰りツアー番組」で紹介があった絶景の景勝地がある岡山県新見市を思い出し、島根、新見市への旅をすることに決めました。
急遽決めた旅のため、宿だけは島根玉造温泉「湯の介の宿 長楽園」、新見市「いぶきの里」と決め、行程は、1日目 松江城、2日目 出雲大社、3日目 新見市市街、羅生門、井倉胴、満奇洞とざっくりとしたものでした。
1日目:松江城
現存天守12城のうち「姫路城」「松本城」に次ぐ大きさでかなり大きなお城です。国宝5城の一つで、構造は数階ごと通し柱が設置され、柱も“包板”で補強された他のお城にはない趣を感じるお城です。築城が盛んな時代で大きな木材が入手しにくいため工夫し建てられたもので、以後の築造様式の原型ともなるお城のようです。
2日目:出雲大社
以前仕事の途中一度来たことがあったため、家内に自慢げにお社の周りにある祠は神無月に各地方からくる神様が宿泊するものだと自慢げに話しお参りを済ませて帰ろうとしたところ、「大しめ縄 見ひんの?」と家内に言われ連れていかれた神楽殿で初めて見た大しめ縄はさすがに大きかった。
3日目:岡山県新見市
江戸時代の街並みがある「御殿町」を見学させていただくつもりで、街中に車で入り込みましたが駐車場がなくくるくる走ってみてもナマコ塀が連なる道幅は狭く車を停車する場所もありません。たまたま民家の駐車スペースがあり車が止まっていなかったため、車の頭を突っ込ませていただき車がすれ違いできる幅が確保できたため、家内に道行く人を探し駐車場の場所を教えてもらうようお願いしたところすぐ隣の建物に人がおられ、「御殿町センター」の駐車場をお教えくださいました。
その駐車場はお役所のような建物の敷地で本当に勝手に駐車してもいいのかと再度尋ねに戻ったところ、お教えいただいた方は「新見市観光協会 太池邸」の方でした。その観光協会の勝田様に御殿町センター内にある資料館に案内していただき、新見市の歴史や昭和初期の繁栄のお話とともに、JRの伯備線を軸とし姫新線・芸備線が整備された当時の新見駅操車場の写真もご紹介いただき、隠れちょい鉄道オタクの私は胸高鳴るばかりでした。
また、繁栄の時代に栄華を添えた「旧料亭 松葉」のお店の建物・その当時の調度品・食器等の展示案内もご手配いただき感嘆のひとときを過ごさせて頂きました。
※その中の一つでお酒をお燗する器具「燗風呂」は非常に趣のある器具として印象に残りました。
少し立ち寄り古都の町並み見学としておりましたが、すっかり魅了され半日を過ごさせていただき、また蛇紋岩のお土産までも頂戴いたしました。
その後の予定として、新見市の土壌が形成するカルスト台地が織りなす景勝地 「羅生門」「井倉洞」「満奇洞」の見学があるため、後ろ髪を引かれる思いで御礼を告げ出発することにさせて頂きました。
出発の際、これから訪れる観光地のパンフレットならびに見学に際する注意事項を丁寧にご説明頂き無事予定の素晴らしい絶景も堪能させて頂きました。
ありがとうございました。
岡山県新見市は歴史・人情にあふれる感動の観光地です。
楽しい旅の思い出を下さり、感謝申し上げます。
建物総合事業本部 大阪支店 田中 裕士