本関連の話ばかりで申し訳ないですが、もう一つだけ。
前回紹介した[ふぉん・しいほるとの娘]の中に、[村田蔵六]という人物が出てきました。
読み進めている当時、私はその人を存じておらず、名前が度々出てきても特段気に留めることもありませんでした。
この方は、同作では主人公であるシーボルトの娘・イネにオランダ語を教える蘭学者のうちの一人として紹介されましたが、寡黙な人柄で、オランダ語を教授する以外に特段描写されていませんでした。
しかし本書を読み進めるうちに、「村田蔵六が大村益次郎と改名した後も…」というような記載がありました。大村益次郎はなんとなく聞いたことがあるなと思い調べてみると、
・蘭学者であり
・医者でもあり
・軍人でもあった(この時点で?でした)
さらに日本陸軍の父とまで言われている人物であるという事が分かりました。
およそ記載の意味が分からず大いに気になりました。今の本を読み終えた後、次に読みたい本の題材はそこで決まりました。
彼は長州の鋳銭司村という田舎町のさほど裕福ではない村医者の子として生まれました。
その後ここでは書ききれないほど本当に紆余曲折あり、結果維新十傑の一人として語られ現在の靖国神社に大村益次郎像が建立されるまでの人物となりました。
彼を題材にした司馬遼太郎作の[花神]を読み、こんな人がいたのかと驚きで胸がいっぱいになりました。当然[花神]にもシーボルトの娘・イネが登場します。先に記載した[ふぉん・しいほるとの娘]とはお互い全く違う物語であるのに、史実として重なっていることを改めて実感し、より当時の情景が思い浮かべることができました。ぜひ気になった方は手に取ってみてください!
常に思うのは、過去こうして日本のために尽くしてくれた数多くの人物のおかげで今の生活ができていることは間違いなく、私自身も自分のことだけでなく周りの人たちのため、ひいては未来のためにできることを何かしていかなければいけないと感じました。当たり前といえば当たり前ですが、実行することは難しいとおもいます。それに気づかせてくれた同氏に改めて感謝申し上げます。
ちなみにここから同氏と同じ長州藩出身の伊藤博文の伝記にまでたどり着き読了するのですが、本の話ばかり流石にしつこいと思うのでこの辺りで自重しておきます。。
事業統括本部 白栁瑛人