社員ブログが始まって6カ月、
みなさんのブログを読ませていただき、
それまでただ漫然と生きてきた私だったが、
何か勇気をいただいた気がしている。
言葉をかけるときでも、あるいはなにか行動を起こすときでも、
ちょっとした心配りがあるかないかで、
相手に与える印象が大きく変わる。
心に響く振る舞いがあって、人は感謝の気持ちを抱く。
そのことに改めて気づかせて頂いた。
1か月ほど前、私は考えられないことをしてしまった。
いま思うと、なぜこんな行動ができたか不思議だ。
しかし、よく考えてみると、みなさんのブログに背中を押され、
無意識のうちにとってしまった行動だったと思う。
実は、私自信が感謝されてしまったのである。
しかも、私の行動を見ていた人からだ。
なんだか自慢話のようになってしまい甚だ恐縮なのだが、
勇気ある一歩を踏み出させてくれたのが、
みなさんブログであることは間違いないので、
ここでご報告させていただく。
私の住んでいる区には、
バス通りを外れた道を走る小型循環バスがあって、
お年寄りや小さい子供を持つお母さん方に大変人気があり、
買い物の時間帯などは満員になることが多い。
買い物帰りに家内と乗った時のことである。
運転席近くの入口から乗車すると、
たいそう込んでいるように見えた。
実は狭い入口付近に、杖を持った80歳代の男性がいて、
通路をふさぐような格好で立っていたのだ。
奥をみると、まだ4~5人は入れそうだったので、
ご老人に声をかけながら中まで進んだ。
ご老人のそばのイスには40歳代くらいの女性が二人座っていたが、
席を譲るような気配はなかった。
乗車して3つ目のバス停に来た時である。
入り口付近にいたご老人が降りようとしたのだが、
混雑の中、バス中央の出口までなかなか進めない。
出口近くに立っていた私は
とっさにご老人の脇の下に両手を差し込み、
抱きかかえるようにして出口まで誘導して、
その状態のままローステップから降した。
さらにその後、歩道に乗り上げる一歩が、
ご老人にとっては一大事だった。
そこで私は再び抱きかかえ、歩道まで手を貸した。
帰り際、言葉はなかったが、ご老人は何度も頭を下げていた。
この間、バスは5分ほど停留所に止まっていたと思うが、
不満を述べる人は見受けられなかった。
私はなんだかすがすがしい気分だった。
家に帰ってからの家内の一言が、
さらに私を爽快な気持ちにさせてくれた。
「私の隣に買い物袋下げていた60歳代のご夫婦が、
なんて親切な方ねと言って感心していましたよ。」
一歩を踏み出させてくれたみなさんに、感謝。
常勤監査役 千葉 久公