第2話 ミッション
レース当日am 5:10に仲間達が乗用車でお迎えに来てくれた。
乗り合なので安全運転にて7:30日光サーキットに無事到着!
既にマシンやテントなどの準備も後輩たちの手で完了していた。
ゼッケンは№3。なぜか予選が無いのでスタート順も番号順らしい。
我がチームからは5台が出場で№1~5を独占した!(笑)
(出場は全20台で、番号は申し込み順だと云うから伊藤君の努力に感謝)
この日は私達のレースを含め5種目のレースが行われる。
なので朝から受付や車検が目白押しに迫る。
これも伊藤君や他の仲間がセッセとこなしていく。
私はと云うと、コースを歩きながら経験のある仲間に
走行ラインや注意点などを聞いてイメージ作りで必死であった!!(笑)
と云うのも、
何日か前にチームのボスより私へのミッションが言い渡されたのだ。
「ミッション:絶対に 44秒台のタイムは出してね!」
「そのタイムの根拠は?」と聞くと、
「仲間たちはみんな44秒台がベストタイムで出てるから!」と云う。
要するに初めて走っても、みんなのベストタイムを出せという訳だ。
結構酷なミッションである!
なにしろマシンもコースも今日が初めて。
オマケにバイクなんてここ何年も乗って無いのだ!
心中は不安でいっぱいなのである!(笑)
午前中に15分の練習走行が2回ある。
ライダーは2名なので1人で練習を独占する訳にもいかないのだが、
お願いをして1回目の15分は私一人が走ることになった。
5週くらいまでタイヤを温めながらマシンの感触を探る。
コースのライン取りは試行錯誤の繰り返し、
チョット間違えるとコースから飛出しそうになる。 ^_^;
ピットからはサインボード(タイムを掲示した板)も出てない!
と云うより、お手伝いの友人達はまだ到着してないのだ!
なので、自分が今何秒で走っているかも分からない。
15周過ぎたくらいから他のマシンに追いつきだしたので、
後ろについて様子見ながら抜くポイント探すことにした。
いくつかのパッシングポイントわかってきたころにタイムOUT。
それでも18週することが出来たので、ほぼイメージはつかめた。
タイムはオフィシャルが計測してくれていたのを確認したら、
なんと43秒半ばが出ていて、1回目の練習走行全体で2番目、
我がチーム内では最速だった。
ミッション完了!♪(笑)
2回目の練習走行は伊藤君から走行開始して、
残り5分でもう一度私に回してもらった。
お蔭でタイムも43~44秒台で安定してきたし、抜く練習も出来た。
軽い昼食を済ませて
決勝レースに向けてマシンの再確認と作戦会議(談話)が始まる。
ただ、ここで大きな問題が2つ発見された!
1つは、もう既に私の体力が限界に来ていたのだ。
15分+5分を走っただけで、体中が筋肉痛だ!!
まるで全力で100m走を5回くらい走った感じで足腰がガタガタ!
(普段使わない筋肉が悲鳴をあげているんです。)
レースは2時間なので30分毎に交代するのが無難な作戦なのだが、
とても30分なんてもたない・・・
作戦会議の結果、私がスタートしてとにかく全開で走って
「目安は20分だが、体力がダメと感じたら手で合図して、任意に交代!」
と決まった。(笑)
(ちなみに、現役時代の鈴鹿8h耐久レースは1時間毎の交代でした!)
2つ目の問題はバッテリーの寿命が尽きた!!
充電してもセルモーターが回らないのだ。
予備も無いので押し掛けで対処することとした。
スタートはルマン式、飛び乗ってからエンジンを始動するので、
第2ライダーの伊藤君が押すことで了承した!!
続く
建物総合事業本部 副本部長 花村 忠昭