第4話 エピロ~グ
伊藤君が激走している間に、一服しながら喉を潤す。
(第2ライダーの伊藤君の走り!)
すると、くつろいでいる私の目の前で土煙の上がるのが見えた。
2台のマシンが転倒しているではないか。
なんとそのうちの1台は我がパートナー№3の伊藤君だった…
場内アナウンスでもブッチギリで走っていた
№3チームカタクラの転倒を大声で放送をしている。
直ぐにマシンを押して、伊藤君が裏のゲートから戻って来た。
他のマシンを抜くときに接触してしまったと云う。
みんなが集まり損傷を確認する。
少しくらいの修理で済めば
残り時間から考えてなんとか挽回はできるかも!?
マフラー、ステップなどが曲がっている、ブレーキレバーが無い、
でも、スペア―があるからなんとか直せそうだ。
しかし、致命傷を発見してしまった。
フロントブレーキのマスターが割れてオイルが漏れている。
流石にこんな部品のスペア―は用意してない。
誰かが「先にリタイヤした同チームの№5の車両から借りれば?」
と話があった。
でも、伊藤君の様子を見たら片足を引きずっていた。
ヤバい…!
転倒したコーナーは4速全開で右に曲がるところなので
100㎞/h以上は出てる。
全身にかなりのダメージがあったのだろう。
このままレースを続けるのは無理と判断した。
「もう、やめよう!」
私の一言で終わった…
だが我がチームのマシンは、まだ3台が健在に走っている。
レース終盤に№1がトップになった。
しかし、
残り12分で2位のチームがライダーを交代して、賭けに出た。
1周あたり2~3秒早いラップで追い上げている。
残り2分でまんまと抜かれてしまった!(笑)
そしてレース終了!!
マシンを貸してくれた人、
第2ライダー兼メカニックの伊藤君、
応援と手伝いに来てくれたチーム関係者と昔の友達、
一緒にこのレースを戦ったチームの皆さん、
仕事をしながら応援していてくれたチームのボスと友人達、
面目躍如ができました♪ (^.^)
ありがとうございました。 感謝
Fin
建物総合事業本部 副本部長 花村 忠昭