僕がはじめてこの仕事をしたのは中学3年生の時でした。
当時僕の中で草刈りっていうのはそもそも本当に必要なのか疑問で、
やってみるまでは正直かっこよくなさそうに見えていました。
はじめはこんな機械でやるんだという新鮮さと、
慣れない作業と真夏の日差しが本当にキツく、
一日の前半の方で「帰りたい」といった感情にかられる事も
少なくありませんでした。
それでも何とか一日乗り切った日のガリガリくんは最高で、
辛いことの後には些細な喜びも最高の幸せに変わるということを学びました。
当時一緒にやらせて頂いた皆さんは年齢にかなりバラツキがあり、
下は17歳から上は65歳。その中で皆が同じ機会で同じ作業をするのが
とても新鮮で、歳の上下関係も大事ですが、
いくつに成っても皆さんのように謙虚でありたいと
へそ曲がりの僕が謙虚さの尊さをはじめて知った瞬間でした。
もちろん経歴も様々で、高校中退、テコンドーの師匠、
某大手清涼飲料水メーカーの社員・これから起業を考えている人等が
集まっていて、当時中学生だった僕にとっては、
普段話すことができないような方々と共に汗を流し
休憩時間にくだらない冗談で盛り上がれるのが本当にありがたく
感じていました。
くだらない冗談だけではなく、
今後の自分のビジョンや過去にしてしまった失敗談等、
貴重なお話も沢山聞けました。
中でもイイな〜と思ったのが起業を考えていた人の語ってくれた話。
「汗まみれ土まみれでボロボロに成って稼いだお金で俺は会社を興したい!
だから今は必死に草刈りをする!」
でした。
楽な仕事なんてありませんが、
他の稼ぎ方もあった筈なのにあえてこの草刈りを選んだこの人の
生き方が当時の僕には衝撃で、
その瞬間から草刈りが自分の中で最高にカッコイイ仕事に変わりました。
どんなに地味でカッコ悪い職業でも、
小さなキッカケで最高にカッコイイ職業に変わる。
それはどんな事でも直向きに必死で頑張る人が居るからで、
その姿は最高にカッコイイからなのだ。
だからどんな事でもやって見なくてはわからないし、どんな事でも必ず輝ける。
そしてその輝きが人に情熱や勇気を与えてやる気にさせる。
そうやって人に良い影響を与える人がきっと成功する。
最近はなかなか現場に行くことが出来なく成ってしまいましたが、
中学生の時草刈りに学んだこの「初心」を死ぬまで大切にしていきたいです。
そんなお金ではない報酬を沢山くれる会社と
地味で辛くて最高にカッコイイ草刈りにでっかい感謝!
建物総合事業本部 係長 白柳 広賢