たまの探訪記 八王子いちょう祭り
自然の豊富な八王子市には、高尾山若葉まつりや夕やけ小やけふれあいの里花まつりなど、季節にからめたものも含めて、年間にたくさんのお祭りがあります。
なかでも八王子市民にとって特に馴染みの深いのが、夏の八王子まつりと秋のいちょう祭りではないでしょうか。
いちょう祭りは、数あるお祭りのなかでも一風変わっています。
八王子まつりが行政主導のお祭り、前掲の二つが民間企業主催のお祭り。そしていちょう祭りはというと、八王子市民の一人一人が、参加するだけではなく、主催する側をも担っている珍しいお祭りなのです。

この他にも、東京都知事賞等受賞の関東じょいそーらんグループを中心とした「よさこいそーらんパレード」や、「アマチュアビデオコンテスト」作品上映と一般審査、岩手県出身のマンドリン奏者「清心(きよみ)によるステージ」など、様々な催し物が行われます。
いちょうの木が植樹されたのは、大正天皇が崩御され多摩御陵が建設された、昭和初期。それから八十年、今では立派な並木に育ち、市民にも馴染みの深いものとなりました。
直線状に約五・六km、八百本近いいちょうの木が並ぶ様は、壮観です。
いちょう並木の甲州街道で、初めてお祭りが開かれたのは、昭和五十四年のこと。今年、第二十六回。当時の情勢から生まれたお祭りは、その時々の世相を反映しつつ市民の手で年々育てられてきました。
昭和五十四年、八王子市には十八の大学があり学生数は約八万人、大型団地出現で人口も増加傾向でした。歴史のある街、代々その地に密着して生活してきた方々も多く、新旧住民の交流を深めることは、当時の八王子市にとって、更なる発展のための重要な課題の一つでした。
そんな当時の事情や文化活動の保護も考慮して、第一回の八王子いちょう祭りが企画開催されました。
祭典委員会の会長が幹事をしていらしたこともあり、大学連絡協議会が主催を務めました。後に主催団体から協議会の名称こそ消えますが、その後もいちょう祭りの運営には多くの学生さんが関わっています。
展示物やステージ等は、習い事や学習成果の披露、学生による学生のためのパフォーマンス等、一般市民の方によるものがほとんど。
主催者側もほとんどは、ジーンズにトレーナー、スニーカーといった、来客者と同じような服装。
いちょう祭りは、お客さんと主催者サイドの距離が近く、また、八王子市内の生きた文化が身近に感じられるお祭りです。
スタンプを集めてメダルが貰える 八王子宿通行手形 |
十二関所で朱印を押印すると記念銀メダル、さらに手形に掲載の協賛店を回遊しスタンプ拠点で全て捺印すると、むーちゃんの記念品が受け取れます。 紙版手形(定価四百円。) 一昨年まで発行していた木製手形(七百円)も今年は並行して発行します。 こちらは木の手形に十二個所の焼印を押すと、駒木野または追分関所で記念金メダルが受領できます。 |
お祭りは、沿道で眺めるだけでも楽しいものです。
けれども、踊りの輪に加わったり、ステージに立ったり、また、何日も前から練習や準備をしたり、お祭り作りに関わることで楽しさも倍増します。
とりわけこのお祭りでは全てが参加希望者に委ねられています。条件はやる気だけ。
今手を挙げれば、あなたも、眺める側でなく創る側として参加することができるのです。
八王子市いちょう祭り | |
開催日程 | 平成17年11月19日(土)、20日(日) |
※この記事は平成17年11月に書かれたものです。